『隣の家の少女』ジャック ケッチャム

はてなの注目ランキングでみかけた
「最悪の読後感を味わわせてくれる小説を教えてください。」
という質問の質問者さんの暫定ワースト1に輝いているという作品です。
どんな後味悪い結末が待っているのか、興味を持ったので読んでみました。


読む前から後味悪いらしいって事がわかっていて
「最後には救われるかも」という希望を持って読み進めることができないということで、
普段の物語を読む姿勢とはやっぱりちょっと違った構え方で相対してしまったわけですが
読み応えのある本でした。面白かったです。そして後味悪かったです。
中途半端なところではストップできなくて半徹夜状態で読破。翌日がお休みでよかった(^-^;

主人公や被害者の少女と同じ位の歳の時に読んでいたらまた違った感想を持ったかもしれないのですが
一応年齢的には「大人」の方に分けられる歳である(そして一応女性である)わけなので、
加害者となった隣家の女主人の健康・精神状態や人格・人生に関する描写にすごく興味をおぼえました。
主人公を含む子供たちが少女に加えた酷い仕打ちには「未熟であるが故の純粋な残酷さ」というようなある意味ありふれた、わかりやすい行動原理を見出せるのですが
女主人の言動には複雑で入り組んだ「病んだこころ」が見えて、腹が立ったり哀しくなったり怖くなったりするのです。

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2 Responses to 『隣の家の少女』ジャック ケッチャム

  1. Dain のコメント:

    うわー

    読んじゃったんですね… 矛盾しているかもしれませんが、あのワーストに掲げた小説は『読んでほしくない』あるいは『読むと危ない』ものです。徹底的に気分を害するから。だから、黒猫的性格女人さんには申し訳ないような気が…

    申し遅れました。「最悪の読後感」を求めたDainと申します、初めまして。

    「劇薬小説を探せ」という企画は続いています。幸いなことにワーストNo.1は変わっていません。ただ2位以下は入れ替わりが激しいです。「隣の家の少女」を超えるものがありましたら、ぜひ教えてください。

  2. 黒猫的性格女人 のコメント:

    うわーぃ 読んじゃいました♪

    質問者様においでいただけるとは。ようこそです。
    なんかご心配いただいたようですが、
    猫は『殺人鬼』や『黒い家』なんかをわりとさらっと読めた人で、
    『隣の~』でも「ダメージ」は受けてませんのでご安心ください。
    すごい面白かったです。後味悪いけど。確かに人に勧めちゃいけない作品ですねぇ。
    「読むと危ない」とか言われると読みたくなるのが人の業ですが。
    (しつこく止めたのに読み始めた人が周囲に約一名。
    せんしてぃぶなヒトなので絶対無傷ではすまないであろう。。。(T-T) )

    劇薬小説企画ですかー。
    既にDainさんの回答へのコメント見てるので、何にも推せません_| ̄|○
    上記2作をはじめ、猫が思い浮かべるようなのはたいがい既読でいらっしゃいますよ。(^-^;

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